香港人と国際結婚するときの手続き

国際結婚の手続きガイド
香港

今回は、香港人との国際結婚の手続きについて解説します。

本ページでは、香港特別行政区の方を香港人として呼称しています。

香港人との国際結婚の手続きは、日本の役場で手続きすることもできますし、香港に渡航して、香港の役場(婚姻登録所)で手続きすることもできます。

どちらの国で結婚手続きをしても構いませんが、日本の方が手続きとしては簡単に済みます。

どちらの国で結婚手続きすればよいか?

手続きが日本の方が簡単なため、基本的には日本で手続きする方がお勧めです。

ただし、おふたりが香港で暮らしていて結婚後も香港で生活するような場合や、香港で結婚式を挙行したいという場合には、香港で手続きをすると良いでしょう。

以下、日本と香港の結婚手続きの流れや、必要書類などについて、それぞれ説明します。

日本で手続きする場合

以下、日本の市町村役場で手続きをする場合の流れを説明します。

市区町村役場に必要書類を確認する

婚姻届を提出する市区町村役場に、必要書類を確認するところからはじめしょう。

通常、国際結婚で婚姻届を提出する際には、外国人婚約者の「婚姻要件具備証明書(独身証明書)」を提出します。

しかし、中国・香港では「婚姻要件具備証明書(独身証明書)」を発行していません。

そのため代わりの書類を提出するのですが、市区町村役場ごとに取扱いルールが若干異なります。

事前に必要な書類を確認するところから始めなければなりません。

以下では、婚姻要件具備証明書の代わりに、「婚姻記録不在証明書」という書類を提出することを前提に説明します。

「婚姻記録不在証明書」とは、香港で結婚の登録がされていないこと、結婚の記録がないことを証明する書類です。

「婚姻要件具備証明書(独身証明書)」の代わりに、この書類を利用して手続きします。
 

香港人婚約者の必要書類を集める

香港人婚約者の「婚姻記録不存在証明書」を取得します。

「婚姻記録不存在証明書」は、結婚登録事務所の窓口に申請書を提出するほかに、郵送、オンラインで申請することもできます。

香港の証明書オンライン申請はとても使いやすそうです。

■申請窓口、郵送先URL

https://www.immd.gov.hk/hkt/forms/forms/mr35.html

■オンライン申請URL

https://www.gov.hk/tc/residents/immigration/bdmreg/applycamr.htm
 

申請書

■「婚姻記録不存在証明書」発行に必要な書類

  • 申請書
  • 身分証明書のコピー
  • パスポートのコピー

「婚姻記録不存在証明書」が発行されるまでの所要日数は、7営業日です。

郵送で申請する場合、上記期間のほかに郵送期間が必要です。

この他に、中国大使館・領事館で「無配偶声明書(公証書)」という書類を発行してもらい、これを市町村役場に提出する方法もあります。

ただ、香港人婚約者が日本に短期滞在中の場合には、中国大使館・領事館で「無配偶声明書(公証書)」発行してもらえないという不具合があります。

そのため、前述した「婚姻記録不存在証明書」を提出して、市町村役場に婚姻届を受け付けてもらうことができれば、それが一番スマートです。

婚姻届を提出する、市町村役場に大使館・領事館で発行される「無配偶声明書(公証書)」ではなく、「婚姻記録不存在証明書」の提出で足りるか確認してみましょう。

ほどんどの役場で問題なく受け付けてもらえるはずです。
 

日本の役場に婚姻届を提出する

日本人の本籍地または所在地の市区町村役場に、婚姻届を提出して、結婚の手続きを行います。

日本の役場に届出する際の必要書類

  • 婚姻届
  • 香港人婚約者の「婚姻記録不存在証明書」
  • 香港人婚約者の国籍証明書(パスポートのコピー)
  • 香港人婚約者の出生証明書
  • 翻訳文
  • 申述書(市区町村役場の所定のもの)
申述書とは

【本来提出が必要な「婚姻要件具備証明書」を提出できないので、代わり「婚姻記録不存在証明書」を提出して婚姻届をすること、独身であり結婚していないこと】などを自ら申述する書面です。

申述書は、各役場ごとにフォーマットや記入例がありますので、事前に確認しましょう。
 

出生証明書

さらに必要書類として、香港人の「出生証明書」が必要になります。

香港人婚約者に持参してもらう、または、オンライン申請で香港から送ってもらい婚姻届のときに香港人の「出生証明書」を一緒に提出します。
 

翻訳文

中国語の書類には、すべて翻訳文が必要になります。

翻訳文はご自身で作成することもできます。

翻訳文には翻訳日と翻訳者の署名捺印をしてください。
 

役場ごとの取扱い

さらに、香港の官庁が発行した証明書に対してアポスティーユ認証を求める役場もあります。

アポスティーユ認証はなくても良いという役場もあります。

アポスティーユ認証とは、香港の官庁が発行した証明書に対して、さらに中国外務省が重ねてて付与する認証(ダブル認証のイメージ)です。

婚姻届の必要書類は、市区町村役場ごとに取扱いルールが異なるため、

実際に手続きをはじめる前に婚姻届を提出する市町村役場に書類を確認してください。
 

婚姻届受理証明書を発行してもらう

婚姻届が受理されたら、市区町村役場で「婚姻届受理証明書」を取得してください。

これは婚姻届が受理されたことの証明書で、市町村役場で発行してもらえます。

今後、香港人配偶者と日本で生活する場合には、配偶者ビザの申請で必要になります。
 

香港側での結婚手続き(婚姻届)は不要

香港側での結婚手続きは不要です。

中国では、外国で成立した婚姻も中国において有効な婚姻として扱うため、日本で有効に成立した婚姻を中国でも有効なものとして扱ってもらうことができます。

そのため、香港で婚姻届を提出することはできません。

香港の人事登録局で、香港人の身分登記の変更登録の届出をしてください。

香港で手続きする場合

以下では、香港で結婚手続きをする際の流れ、必要書類ついて説明します。

香港の「婚姻登録所」に婚姻届を提出するための予約をする

日本で戸籍謄本を取得

在香港日本領事館で「婚姻要件具備証明書」を取得

婚姻登記所に婚姻届の提出

結婚式の挙行

日本側での届出

香港の「婚姻登録所」に婚姻届を提出するための予約をする

香港婚姻登録所(Marriage Registry)に対して、婚姻届の提出予約をします。

予約は、結婚予定日の3か月前から可能です。

予約は、基本的にオンラインで行います。

■オンライン予約案内ページURL

https://www.gov.hk/sc/residents/immigration/bdmreg/marriage/bookgivingmarriage.htm

■予約時に必要な情報

・香港のID
・パスポート番号
・氏名
・婚姻状況(離婚歴の有無など)
・職業
・生年月日
・住所
・両親の氏名
・21歳未満の場合には同意人の氏名住所、本人との関係
・結婚式の希望日

日本の市町村役場で戸籍謄本を取得する

日本人婚約者の戸籍謄本を市町村役場で取得します。

マイナンバーカードを持っていれば、コンビニのマルチコピー機で取得することも可能です。
 

在香港日本領事館で「婚姻要件具備証明書」を発行してもらう

香港の日本領事館で「婚姻要件具備証明書(独身証明書)」を発行してもらいます。

日本の市町村役場で取得した戸籍謄本を持って渡航し、香港の日本領事館で「婚姻要件具備証明書(独身証明書)」発行の手続きをします。

このとき戸籍謄本について、インターネットの記事では日本外務省のアポスティーユ認証を受ける旨の説明が多いですが、アポスティーユ認証は不要です。(在香港日本領事館に確認済み)

■在香港日本領事館所在地

46-47/F, One Exchange Square, 8 Connaught Pl, Central, 香港

■「婚姻要件具備証明書」発行に必要な書類

  • 証明書発給申請書(窓口備え付け)
  • 戸籍謄本(3か月以内に発行されたもの)の原本と写し ※アポスティーユ不要
  • 日本人のパスポート

窓口で申請してから2時間程度で証明書を作成してもらえます(14:30以降の申請は翌営業日の交付)。

手数料は一枚につき70香港ドル、支払いは現金のみです。
 

ただし、そもそも「婚姻要件具備証明書」の提出を求めない婚姻登録所もあるようです。

事前に香港人婚約者を通じて、婚姻登録所に直接、日本人の「婚姻要件具備証明書」の要否を確認するようにしてください。

婚姻登録所に婚姻届の提出

予約した日時に婚姻登録所を訪問して、婚姻届を提出します。

あらかじめオンラインで婚姻届を提出するために必要な情報を申請することができます。

事前にオンライン申請しておけば、当日婚姻登録所での手続きをスムーズにすることができます。

URL:婚姻届に必要な情報を事前にオンラインで申請する

https://www.gov.hk/sc/residents/immigration/bdmreg/marriage/onlinemarriagereq.htm

挙式

婚姻登録官または認可された聖職者・司祭によって、結婚式を挙行します。

資格のある聖職者によって、認可された礼拝所で結婚式を行うか、または、婚姻登録官によって事務所において、結婚式を挙行します。

婚姻登録所で挙式する場合でも、親戚や友人を招待することや指輪の交換をすることができます。

式の前に、結婚当事者は「宣言書」に署名します。

中国語が分からず宣言書の内容に通訳が必要な場合には、通訳者も宣言書に署名します。

結婚式には18歳以上の2人以上の証人が必要です。

結婚証明書には、登録官、または聖職者・司祭、当事者本人、証人2名が署名します。

結婚証明書は2部作成されて、1部は本人が、もう1部は婚姻登録所に保存されます。
 

日本の公的機関に届出

香港で結婚手続きが完了した後に、日本の公的機関にも報告的な届出をします。

届出は、結婚日から3か月以内に行わなければなりません。

届出先は、在香港日本領事館、または日本人の本籍地または所在地の市区町村役場です。

在香港日本領事館に届出をすると、外務省経由で本籍地の市区町村役場に情報共有されるため、手続きに時間がかかります。

在香港日本領事館に届出をした場合、戸籍謄本に婚姻が反映されるまで1~2か月かかります。

そのため基本的には帰国後に市区町村役場に届出する方がお勧めです。

■日本の公的機関に届出する際に必要な書類

  • 婚姻届
  • 結婚証明書 原本
  • 国籍証明書(パスポート)
  • 出生証明書
  • 中国語の文書の翻訳文

届出する市町村役場によって必要書類の取扱いが若干異なります。

出生証明書は不要の場合がありますので、事前に婚姻届を提出する役場に必要書類を確認するようにしてください。

配偶者ビザの取得手続き

香港人配偶者と結婚した後、日本で生活するためには、日本で配偶者ビザを取得する必要があります。

香港人配偶者が日本で生活するためには、日本での在留資格が必要になります。

結婚した香港の方と日本で夫婦として中長期にわたって生活する場合には「日本人の配偶者等」という在留資格(通称・配偶者ビザ)を取得する必要があります。
 

国際結婚の手続きとビザ申請は連動している

国際結婚の手続きを進める順番や、取得する書類、手続きのタイミングなど、配偶者ビザの申請を見据えた手順を踏む必要があります。

国際結婚とビザ申請のふたつの手続きは連動しています。

今後、日本で生活する予定の場合には、手続きのメインは配偶者ビザの申請手続きといえます。

香港人との国際結婚の手続きは書類さえ揃えることができれば、結婚を拒否されることはありませんが、配偶者ビザの場合には不許可になることがあります。

不許可になってしまうと日本で生活することができなくなってしまうので、手続きの順番やタイミング、書類の収集など十分な準備と段取りが必要です。
 

配偶者ビザの申請で必要になる書類

以下は、香港人配偶者の配偶者ビザ取得に必要な基本書類です。おふたりの事情に合わせてさらに追加の資料が必要になる場合があります。

1.申請書
2.返信用封筒(変更申請では不要)
3.質問書(結婚経緯書)
4.スナップ写真
5.戸籍謄本(全部事項証明書)
6.日本人による身元保証書
7.日本人の収入に関する資料 
8.日本人の世帯全員の記載のある住民票
9.顔写真
10.婚姻登録証(香港で手続きした場合)
11.翻訳文 
12.夫婦の交流が確認できる資料(メール、SNS、通話記録など)
13.パスポートのコピー(変更申請では不要)

 

補足情報

21歳未満の場合

結婚当日に21歳未満の場合、婚姻届の申請者は、同意書などを登録官に提出する必要があります。

同意書の同意人が、両親の場合には、結婚する本人の出生証明書と両親の結婚証明書を提出します。

もし、同意書を作成できる同意人がいない場合には、裁判所に同意の申請をすることもできます。

離婚歴がある場合

日本人に離婚歴がある場合には、婚姻登録所から「離婚証明書」の提出を求められる可能性があります。

当該、離婚証明書の書式や作成方法については、香港人婚約者を通じて、手続きを行う婚姻登録所に確認するようにしてください。

まとめ

香港人との結婚手続きは、日本で手続きする場合とてもシンプルです。香港で結婚手続きをする場合は、結婚式(挙式)とセットになっているので、「結婚した」という実感を味わうことができると思います。

どちらの国で結婚する場合も、必要書類はオンラインで取得できる場合が多いので、手続き的に困ることは少ないと思います。

日本の市町村役場、香港の結婚登録所どちらも役場によって少しずつ必要書類に違いがあるようなので、届出をする役場にあらかじめ確認することが必須だと考えます。

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行政書士アークス法務事務所代表
1980年八王子市生まれ、埼玉県在住。

夫婦に関する各種書類の作成、国際結婚に伴う配偶者ビザ取得サポートをする専門家です。
2014年の開業からこれまでの間に、8,000件以上のご相談に対応し、3,000件以上の書類作成実績をもつ、夫婦に関する法務サービスのスペシャリスト。

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埼玉県行政書士会狭山支部所属
東京出入国在留管理局申請取次資格

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